一大歓楽街ストーリービルの閉鎖(つづき)

つまり「蝶々さん」には素敵な羽があったので、N.Oの各所に散らばり各々自由に飛び回って宜しくやっていたそうです。

一方その反対に極めて惨めだったのが”怪しい”音楽だけが頼りの黒人演奏家達で彼等には一切の救済活動等は無く明日の食事の当てさえ無い暮らしが始まり、やがてはある者はシカゴへある者はN.Yへ、ある者は・・と大半がN.Oの町から離れていくのです。

ジャズそのものはストーリービルの閉鎖等にお構い無く自然発火の野火の様にアメリカ各地に広まり、たまたまその地に出向いた黒人音楽家達はその地でそれなりに生活して行く事が出来たと言うそんな時代がジャズ誕生の前段階です。

参考として、この時代既に活躍していたジャズ創世記(第一世代)の代表的な人々として1800年代の終わりから1900年代初頭生まれのの一握りの人々を掲げると(順序不同)

バディ・ボールデン(`68〜`31)
ジム・ユーロップ(`81〜`19)
キング・オリヴァー(`85〜`38)
シドニー・ベシェ(`97〜`59)
メズ・メズロウ
ベビードッズ
バーニー・ビガード
ジェリー・ロール・モートン(`85〜`41)
ジョニー・ダン(`97〜`37)
ベニー・モートン(`94〜`35)
W.Cハンディ(`73〜  )
リル・ハーディン(`98〜`71)
ベビィー・ドッズ
フレディー・ケパード(`90〜`33)
バンク・ジョンスン(`97〜`49)
マット・ケァリー(`91〜`48)
ミフ・モール(`98〜`61)
ジョニー・ドッズ
ウィルバー・スウェットマン(`82〜`61)
クラレンス・ウィリアムス(`98〜`63)
ジミー・ヌーン(`95〜`44)
ルイ・アームストロング(`00〜`71)
キッド・オリー(`86〜  )
オノレ・デュトレー

   と言った名の知られた演奏家達に加え、

マミー・スミス(`90〜`46)
アイダ・コックス(`89〜`67)
マ・レイニー(`86〜`39)
ベッシー・スミス(`95〜`37)

   と言った女性ブルース歌手それに

スコット・ジョプリン(`68〜`17)
ラッキー・ロバーツ(`95〜`65)
パイントップ・スミス(`05〜`29)
ジョゼフ・F・ラム(`87〜`60)
ユービー・ブレイク(`83〜`83)
ウィリー・ザ・ライオン・スミス(`97〜`73)
トーマス・ファッツ・ワーラー(`04〜`43)
ジェームス・P・ジョンスン・(`84〜`55)

   といったピアニスト達の名が挙げられます。

無論これはほんの氷山の一角で実際は無数の黒人と数は少なかったが白人演奏家も存在し、既に皆この新しい音楽で生計を立てていたのです。

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