激動の20世紀の幕開け(続き)
第一次世界大戦開戦2年前の1912年、イギリスの国力を誇示すべく建造された”不沈”豪華客船「タイタニック」はこの移民を当て込んだものでしたが、その処女航海で船は沈没と言う大事件はいよいよ人々の先行きに暗い影を暗示させたのです。
話をジャズに戻しますと、19世紀後半にN.Oで新しい音楽「ジャズ」の母体要素が結集し、新世紀に向けてジャズは最初の”小さな花”を咲かせ、日々刻々と進化し続け様々な様式変化を受け「ラグタイム」「ヴギ・ウギ」「ブルース」等の新しい形態を生み出します。
- ラグタイム初期の3代作曲家としては「スコット・ジョプリン/SCOTT JOPLIN
1868〜1917」「ジョセフ・ラム/JOZEF RAM 1887〜1960」の名が挙げられますが、最も有名なのはスコット・ジョプリンです。
S・ジョプリンは1868年11月24日テキサス州テキサカーナに生まれ、以前奴隷の身だったヴァイオリン弾きの父親と歌手の母親と言う音楽環境に恵まれた家庭で育ち、兄弟共々
音楽の才能を備えていました。彼の最初の出版曲は1895年「彼女の肖像/A PICTURE
OF HER FACE」と言う歌曲でしたが1899年に最初のラグタイム作品「オリジナル・ラグス/ORIGINAL
RAGS」と数10万部のヒットとなる彼の代表曲の一つ「メイプルリーフ・ラグ/MAPLE
LEAF RAG」を出版、1917年に亡くなるまでの59年の彼の生涯で数多くの歌曲やバレー曲と53曲のピアノ曲を作曲、その中にはあの「エンターテイナー/THE
ENTERTAINER」も含まれ「ラグタイムの父」と呼ばれています。
- ヴギ・ウギとはブルース・ピアノの一つの演奏様式で、左手を黒人独有の「バンプ」と言われるシンコペーションの効いた一定の音型を繰り返し右手がリズミカルな楽句を展開する特徴を持つ当時かなり人気が有った”乗りの良い”スタイルで、1929年シカゴで喧嘩騒ぎに巻き込まれ24才の若さで死んだ「パイントップ・スミス/PINETOP
SMITH 1905〜1929」の名が知られています。
- ブルースは「ブルースこそジャズの源さ!」と言われる程ジャズとは互いに密接で深い関係があります。このブルースを世に知らせるのに多大な貢献を残した人は何と言っても「ウィリアム・クリストファー・ハンディ
WILLIAM CRISTOPHER HANDY1873〜」で、彼は黒人作曲家として有名ですがコルネット奏者、楽団リーダーとしても活躍常々自らが「ブルースの父」と称していました。
1873年アラバマ州フローレンス生まれの彼は作曲だけでなく伝統的なアメリカ黒人音楽の収集にも力を入れ自らの作品に数多く取り入れた事でも知られています。
彼の最初の作品は1909年メンフィスの市長選の運動曲として書かれた「ミスター・クランプ/MR.CLAMP」でこらは後の1912年に「メンフィス・ブルース/MEMPHIS
BLUES」と改題し出版されヒットします。